車いじり_タイヤ交換
どうも鬱病おっさんです。
ご無沙汰しております。いやぁ暖かくなってきましたね。
今後は道が凍ることもなさそうだと思い,3月にタイヤをスタッドレスからノーマルに交換しました。
タイヤ交換ですが,これは自動車学校で学んだはずですので免許を持っていれば誰でも基本的な手順はご存知かと思います。しかし,実際に自分で交換されている方は多くはないのではないでしょうか。ついでに点検できる箇所もありますし,実はちょっとしたコツを知らないと労力がかかったり,交換に失敗することもあります。
ということで,今回はおっさんの過去の失敗談を交えてのタイヤ交換手順を書いてみたいと思います。
さて,タイヤ交換の手順ですが,以下のような手順となります。
①ジャッキアップ前にホイールナットを少し緩める
これをしないと,ジャッキアップ後にボルトを外す際にタイヤが回ってうまく外せないことがあります。
②ジャッキアップする
ジャッキアップですが,車体の下の真ん中付近とサイド(タイヤの前後)に金属でできた頑丈なジャッキポイントがあります。このポイント以外でジャッキアップは,故障の原因となりますので注意が必要です。例えば,オイルパンでジャッキをアップしてしまった場合,変形して正しい量のオイルが入らなくなってしまったり,オイル漏れが発生したりします。
私は60系のVOXYに乗っていますが,参考までにジャッキポイントの写真を載せておきます。
まずサイドのジャッキポイントです。
車載工具のパンダジャッキを用いてジャッキアップする場合はこのポイントを使いますが,タイヤ1本毎にジャッキアップする必要があり労力がかかるためあまりオススメしません。
次に真ん中付近のジャッキポイントです。
このポイントは油圧ジャッキでジャッキアップします。1度のジャッキアップでタイヤ2本交換できますので,労力が少なく済みます。
油圧ジャッキは,最低値が低く,最高値が高いものを選ぶことをオススメします。特に最低値は重要になります。低い分は間に木等を挟んで調整できますが,高すぎるとどうしようもなくなります。
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私の車をジャッキアップしたものが以下の写真となります。
③タイヤを外す
緩めてあるホイールナットを外してからタイヤを外します。普通はすんなりと外れますが,除雪材による錆等でホイールとハブが固着して外れない場合もあります。因みに私は1度経験しています。このような場合は,ホイールナットを軽く(少し遊びがある程度に)締めて,タイヤの側面を蹴ることで,衝撃を与えて固着を外します。因みに,ホイールナットを外した状態で行うと,衝撃でジャッキが外れたり,ボルトに傷がついてナットを締めることができなくなったりと危険ですのでホイールナットは必ず装着しましょう。
タイヤを外した写真がこちら。
④ブレーキパッドの点検(任意)
せっかくタイヤを外したので,ついでにブレーキ周りの状態も確認しておきました。
因みにこれはやらなくてもいい作業です。普通はパッドセンサーといってブレーキパッドが減り危険になると教えてくれるセンサーがありますので。尚,この作業は自分の車でしかやってはいけません!例え知識を持っていても,他の人の車の場合は整備士の資格が必要になります。
自分の車の場合は自己責任でOKですが,制動に関わる大変重要な箇所ですので,あまり自信のない方はやめておいた方がよいかと思います。事故をおこしてからでは遅いので。
さて,作業の話に戻ります。
まずは,以下の写真の通りブレーキを固定しているボルトを1本外します。
このボルトを外すことで,ブレーキを固定している部品をずらしてブレーキパッドの交換やブレーキ周りのチェックを行うことができるようになります。
ブレーキ周りはまたいずれ記事で書こうと思いますが,今回の記事ではここまでにしておきます。因みに固定具をずらしてブレーキパッドを外したら写真の写真のようになります。
一応念のためにブレーキパッドで絶対にやってはダメなことを書いておきます。それはブレーキディスクに接触する面に油をつけることです。油がつくと,摩擦係数が下がり,制動性が急激に落ちて大変危険なためです。
指で触るのもダメです。
因みにこの写真を撮った後,念入りにパーツクリーナーで洗浄しました。
車をメンテナンスする場合,大量にパーツクリーナーを消費しますので,メンテナンスをする気のある方は事前に複数本ご購入されておくことをオススメします。選ぶ際に一番重要なことは,ゴムやプラスチックに使ってもOKであることです。車の部品には多くのゴムが使われており,何もしなくてもダメージが入るのに,クリーナーでさらにダメージを与えて寿命を縮めるのは悲しいですので。
⑤ドライブシャフトブーツのメンテナンス(推奨)
この作業はタイヤ交換に直接関係はありませんが,タイヤ交換をする際にメンテナンスしておくことで長持ちさせることができるものです。
まずドライブシャフトブーツが何ものなのかですが,写真を見ていただくのが一番早いかと思います。
このように,タイヤと車体を繋げる軸がドライブシャフトで,その接合部を守る蛇腹のゴム部品がドライブシャフトブーツとなります。この中はグリスで満たされています。
この部品は,ゴミ等にさらされ,ハンドルを切る時に延び,車が振動する度に揺れるという大変過酷な環境にあります。ですので,そのうち破れます。そして中のグリスがあふれ出し,代わりにゴミが入ってきて最終的に接合部を痛めてゴリゴリと異音が鳴るようになります。そうなる前に点検し,必要があれば交換しましょう。
ゴム部品ですので,シリコングリスを塗り塗りしてあげると寿命がのびますよ。
点検方法ですが,両方に限界までハンドルを切って,のびている側のゴムに亀裂やグリス漏れがないかを確認します。
⑥タイヤ装着とホイールナットの仮締め
タイヤを取り付け,ホイールナットを取り付けます。
この際,私は以下の写真のようにナットにモリブデングリスを塗って(というより盛って)取り付けています。
これは,錆でハブボルトとホイールナットが固着することを防止するためです。
ナット取り付け時に水分が入ると,錆びてボルトとナットが固着し,次回のタイヤ交換時にボルトが固くなります。
因みに私はこの固着のせいでボルトをねじ切ってしまった悲しい経験があります。走行距離2.5万キロ程度の普通車だったのですが,固いなーと思いながらトルクレンチでボルトを緩めようとしていたら,ブチッと切れました。
尚,このグリス塗布は基本的にあまり推奨されていない行為となります。理由は,グリス塗布により,ボルトとナットの摩擦係数が下がることで,規定トルク以上の締め付けをしてしまい,ホイールにダメージを与えることがあるためです。
さて,ここからは専門家ではない私の考えです。鵜呑みにはしないでください。
タイヤは,ハブボルトで固定されています。つまり,車体重量のほぼ全てを支えているのがハブボルトになります。
ハブボルトとホイールナットが固着すると,どうやっても力技で外すことになります。この場合,目に見えなくても確実にハブボルトに大きなダメージが入っているはずです。そして,このダメージはタイヤ交換の度に積み重なっていきます。
ダメージが限界を超えると,ハブボルトが破損します。このタイミングはタイヤ交換時かも知れませんし,走行中かも知れません。走行中の場合は事故の原因となりかねません。
また,ハブボルトが錆びている場合,ナット締め付け時に摩擦係数が大きくなり,規定トルクに達しない可能性が大きくなります。この場合,車を思うように操作できず,事故に繋がる可能性があります。
これらのことから,私は規定トルクを超えての締め付けのリスクよりも錆のリスクの方が大きいと考え,錆防止のためにホイールナットにグリス塗布を行うようにしています。
長々と失礼しました。作業内容の説明に戻ります。
ジャッキアップしている車にタイヤを装着し,ホイールナットを仮締めするのですが,私の場合は以下の写真のようにトルクレンチのソケットを直接手で持って限界まで締めることで仮締めとしています。
具体的な手順は次の通りです。
1.タイヤを装着し,タイヤの下側を足で抑える。
2.下の方のボルトをスタートとし,対角にナットを取り付けていく。
この際,タイヤがガタガタしなくなる程度の強さで締める。
3.ソケットを手で持って,力いっぱい対角にナットを締めていく。
⑦ホイールナットを規定トルクで締める
ジャッキを外し,規定トルクでホイールナットを締めます。
私の車の規定トルクは100N・mですが,⑥での通りモリブデングリスを塗布していますので,98N・mで締めています。正直,締めすぎ的な違和感はないので100N・mで締めても問題ないと思っています。もちろん対角に締めていきます。
このように締め付けトルクを管理するため,トルクレンチは必須と思っています。
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これでタイヤ交換の作業はすべて完了となります。
それでは今日はこの辺で。
でわでわ